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採血についてのご説明
採血は病気の診断や病状の変化を知るうえで欠かすことのできない検査の手段です。多少の痛みは伴いますが、極めて安全です。 ごくまれに痛みがしばらく続いたり、しびれや出血がおきることもありますが、医師はこの点も考慮して、 採血によって得られる情報の有用性がその合併症による不利益を上回ると判断した場合に採血をお勧めしております。 安全に採血を行うため、採血前後には以下の点にご注意をお願いいたします。
《採血の場所》
- 採血はふつう肘(ひじ)の血管から行いますが、肘の血管が細いなど採血が難しい場合には安全のため前腕や手の甲から採血することもあります。
- 採血の部位についてご希望のある患者さんは遠慮なくご相談ください。
《採血量》
- 採血する血液の量は、できるかぎり少量にとどめるよう心がけております。
《採血回数》
- 1回で全量の採血が行えるよう努めておりますが、血管の状態などにより1回で十分な量が採取できない場合は2回行う場合もあることをご了承ください。また、2回行っても採血できなかった場合には、採血者を交代いたします。
《採血前にお尋ねすること》以下に当てはまる場合は、採血前にお申し出ください。
- 消毒用アルコールにかぶれたことがある
- 採血中もしくは採血前後に気分が悪くなったり冷や汗が出たり、気を失ったことがある
- 血液を固まりにくくするお薬(ワーファリン、アスピリンなど)を内服している
《採血中の注意》採血中あるいは採血後に以下のような症状が見られた場合は、お申し出ください。
- 手の指先に痛みやしびれ感などが走ったり、我慢できないような痛みを感じた時。(針を刺した場所の一瞬の「チクッ」とした痛みは通常心配はありません。)
- 気分が悪くなったり冷や汗が出たりする時
《採血後の止血》
- 採血後は、青あざや皮膚の下の血のかたまり(皮下血腫)ができないよう、針を刺した場所を少なくとも5分間、しっかりと押さえてください。血液を固まりにくくするお薬を内服しておられる患者さんは、さらに長めにしっかり圧迫していただく必要があります。
(注)肘の血管の近くには、比較的太い神経が走っている場合があります。私共はこれらの神経を誤って刺さないよう最大限の注意を払っておりますが、神経と血管の位置関係は個人差が非常に大きいため、ごくまれにこれらの神経に針が触れてしまう場合があります。正確な頻度は不明ですが、1万から10万回に1回程度の割合でこういった神経に触れたための症状がみられるとされます。症状としてはしびれ、痛み、マヒなどです。これらの症状はまれに半年以上続くことがありますが、大部分は特別な治療をしなくても、数週間以内に無くなります。
この説明文をお読みになってご不明の点、疑問点などがありましたら遠慮なく担当医もしくは担当看護師におたずねください。
院 長